足尾線撮影行記(4)

昭和43年12月29日  まもなく795列車がくるはずなので、大きな移動は出来ないと思い、多少角度を変えて待った。しばらく寒い風の中を待っていると、795列車がトンネルにはいるのであろう、ボッと軽い汽笛が聞こえた。ブラストが聞こえてくる。 (音声681229足尾線795レ) 681229足尾線795レ.mp3  続いて白煙そして機関車が見えてきた。この列車も非常に遅い。時速10kmあるだろうか。そのためもあって機関車の前に煙が来て最初のチャンスには機関車が隠れてしまった。 (写真06507 足尾線 神土~草木 C1241 68.12.29) (写真06508 足尾線 神土~草木 C1241 68.12.29)  続いて5回くらいシャッタを切った。上は山、下は岩が突き出た流れである。両方いっぺんに入れたかったがそれは標準レンズでは無理だった。それで機関車を上にしたり下にしたり、列車と煙を主体としたりした何回も写したのである。この時ほど広角レンズの必要性を感じたことは無い。この時は機関区に寄る予定が無かったし、雨にあった時はなるべく荷物が軽い方が良いと思ったので持って行かなかったのである。放射能雨が降るという報道が伝えられていたので雨が気になっていたのである。 (写真06509 足尾線 神土~草木 C1241 68.12.29) (写真06510 足尾線 神土~草木 C1241 68.12.29) (写真06511 足尾線 神土~草木 C1241 68.12.2…

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足尾線撮影行記(3)

昭和43年12月29日  列車時刻を知らねばならないので、第一渡良瀬川橋梁を渡り神土へ向かった。神土駅の待合室には貨物列車の時刻が掲げてあった。 神土駅貨レ時刻 桐生方面  足尾方面 790 1020着1025発(逆重)    791 556着656発(重) 792 1414着1431発(逆単)    793 1022着1032発(重) 786 1502着(神土止まり、逆単) 795 1315着1418発(単)                 797 1431着1515発(重) 註:786運休の時は797レは単機  次の列車まで大分時間があったので、ここで昼食をとった。駅のそばには10~20軒の家があるだけのさびしいところで、食料を持ってきて良かった。  795列車が神土に進入するのを撮影。 (写真06500 足尾線 神土 C1241 68.12.29) (写真06501 足尾線 神土 C1241 68.12.29) (写真06502 足尾線 神土 C1241 68.12.29) (写真S1511 足尾線 神土 C12 68.12.29)  撮影後再び草木方へ向かった。トンネルを一つくぐり少し行ったところで吊り橋を渡り、河岸の大きな岩に登って腰をおろし、792列車を待った。792列車は勾配を下ってくるので風景を主として撮った。 (音声681229足尾線792レ) 681229足尾線792レ.mp3 (写真06503 足尾線 草木…

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足尾線撮影行記(2)

昭和43年12月29日  草木から30分も歩いたろうか。第一渡良瀬川橋梁付近で793列車を待った。定刻からはるかに遅れていたようで、山向こうに煙を見たのは12時をかなり回っていた。気温が低く、風邪が非常に強かったので、頭が痛くなるほどだったが、煙が見えた時そんなことは忘れた。ブラストが聞こえてきた。非常に遅い。今までこんなにおそいブラストは聞いたことがない。 (音声681229足尾線793レ) 681229足尾線793レ.mp3 煙はゆっくり山を回りこんできて、やっと列車が姿を見せた。3~4枚続けて撮った時、フィルムが無くなった。 (写真06434 足尾線 神土~草木 C12+C12 68.12.29) (写真06435 足尾線 神土~草木 C12+C12 68.12.29) (写真06436 足尾線 神土~草木 C12+C12 68.12.29) (写真06437 足尾線 神土~草木 C12+C12 68.12.29)  引き続きサブカメラで撮った。とても遅いのと、風が強いのとで、機関車2両は時々煙に隠れた。 (写真S1507 足尾線 神土~草木 C1247+C12163 68.12.29) (写真S1508 足尾線 神土~草木 C1247+C12163 68.12.29) (写真S1509 足尾線 神土~草木 C1247+C12163 68.12.29) 橋の少し手前から平坦になるので次第にブラストは速くなり、やがてこちらの丘の向こうに…

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