足尾線撮影行記(5)

 この撮影行記の最後となる記述を投稿するにあたり、撮影地付近の状況について調べた所、何度も登場する「第一渡良瀬川橋梁」は、その付近に「草木ダム」の本体が建設されるため、昭和46年12月に爆破撤去されたとの事です。そのためこの撮影行記の写真・録音で当時を振り返ると余計に感慨深いものがあります。 昭和43年12月29日  その次の786列車を撮るべく再び第一渡良瀬川橋梁を渡り、右側の小高い所に上り、列車を待った。しかし残念なことに運休らしくいくら待っても来なかった。これでは次の797レも重連では無くなる。もう少し遠くへ行きたかったが、帰りの734D列車まであまり時間が無く、これを逃すと2時間も列車がないのであきらめて第一渡良瀬川橋梁付近の線路のそばで待った。風が相変わらず強かったのでブラストが聞こえる前に煙が見えた。 (音声681229足尾線797レ) 4312足尾線797レ.mp3  逆光線だったので煙は奇麗に縁取りされて見事だった。 (写真06516 足尾線 神土~草木 C1246 68.12.29)  山を回り込んでその影に入ったが煙は白く舞い、上流に流れ、一風変わっていて良かった。 (写真06517 足尾線 神土~草木 C1246 68.12.29)  橋を渡った列車は速度を増しながら目の前を通り過ぎて行った。C12もかなり大きく見えた。 (写真06518 足尾線 神土~草木 C1246 68.12.29) (途中大間々駅で貨レとすれ違った。) (写真…

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足尾線撮影行記(4)

昭和43年12月29日  まもなく795列車がくるはずなので、大きな移動は出来ないと思い、多少角度を変えて待った。しばらく寒い風の中を待っていると、795列車がトンネルにはいるのであろう、ボッと軽い汽笛が聞こえた。ブラストが聞こえてくる。 (音声681229足尾線795レ) 681229足尾線795レ.mp3  続いて白煙そして機関車が見えてきた。この列車も非常に遅い。時速10kmあるだろうか。そのためもあって機関車の前に煙が来て最初のチャンスには機関車が隠れてしまった。 (写真06507 足尾線 神土~草木 C1241 68.12.29) (写真06508 足尾線 神土~草木 C1241 68.12.29)  続いて5回くらいシャッタを切った。上は山、下は岩が突き出た流れである。両方いっぺんに入れたかったがそれは標準レンズでは無理だった。それで機関車を上にしたり下にしたり、列車と煙を主体としたりした何回も写したのである。この時ほど広角レンズの必要性を感じたことは無い。この時は機関区に寄る予定が無かったし、雨にあった時はなるべく荷物が軽い方が良いと思ったので持って行かなかったのである。放射能雨が降るという報道が伝えられていたので雨が気になっていたのである。 (写真06509 足尾線 神土~草木 C1241 68.12.29) (写真06510 足尾線 神土~草木 C1241 68.12.29) (写真06511 足尾線 神土~草木 C1241 68.12.2…

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足尾線撮影行記(3)

昭和43年12月29日  列車時刻を知らねばならないので、第一渡良瀬川橋梁を渡り神土へ向かった。神土駅の待合室には貨物列車の時刻が掲げてあった。 神土駅貨レ時刻 桐生方面  足尾方面 790 1020着1025発(逆重)    791 556着656発(重) 792 1414着1431発(逆単)    793 1022着1032発(重) 786 1502着(神土止まり、逆単) 795 1315着1418発(単)                 797 1431着1515発(重) 註:786運休の時は797レは単機  次の列車まで大分時間があったので、ここで昼食をとった。駅のそばには10~20軒の家があるだけのさびしいところで、食料を持ってきて良かった。  795列車が神土に進入するのを撮影。 (写真06500 足尾線 神土 C1241 68.12.29) (写真06501 足尾線 神土 C1241 68.12.29) (写真06502 足尾線 神土 C1241 68.12.29) (写真S1511 足尾線 神土 C12 68.12.29)  撮影後再び草木方へ向かった。トンネルを一つくぐり少し行ったところで吊り橋を渡り、河岸の大きな岩に登って腰をおろし、792列車を待った。792列車は勾配を下ってくるので風景を主として撮った。 (音声681229足尾線792レ) 681229足尾線792レ.mp3 (写真06503 足尾線 草木…

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